鉛筆硬度の使い分け(1)

平塚デッサン塾では、2H H F HB B 2B 3B 4B 5B 6Bの10本の鉛筆を用意して頂きます。
表現の幅を拡げるためには鉛筆の硬度の使い分けも重要です。

以前の記事に書いたように、例えば同じ2Bでも、鉛筆メーカーが違えば、色合いも硬度も
変わってしまいますが、大切なことは硬度の【関係】を使い分ける事ですから、
まずはひとつのメーカーで揃えた鉛筆のそれぞれの硬度の違いを経験して、
自分に合った表現を探ってみてください。

人によって、筆圧やタッチの癖など、鉛筆の使い方にはそれぞれ微妙な違いがあり
「好み」の問題もありますから、細かいことは使う人自身が、実際に試して経験を積んで
理解していくのがいちばんです。


ここでは硬度の違いをどのように使い分けるかについて一般的なところを書いておきます。

鉛筆の先を見ると、柔らかい芯ほど太いのがわかりますが、従ってタッチ一本一本の太さは、
軟らかい鉛筆ほど増します。
4B、6Bなど「B」の数が大きくなる程、芯は軟らかく、軽い筆圧でもしっかりとした黒さが出ます。

例えば、2Hと2Bを使い、同じ程度の筆圧で同じくらいの本数の線を並べた面を作ってみると、
硬い2Hで作った面の調子は淡く、やわらかい2Bによる面の色の方が濃くなります。
また、たとえば2Hと2Bとで、それぞれ同じ程度の濃さのグレーを作ろうとすれば、
2Bでは軽く少ない線で、2Hではかなり多くの線を重ねなければ、同じ位の調子を出すことは難しいでしょう。

これを、単純に応用すると、明るい面をしっかりと描きたい場合には、
線の密度を高めてもあまり暗くならない硬めの鉛筆を使用すれば、描写しやすいことになり、
暗い・或いは色の濃い面を描き込む場合は、軟らかい鉛筆を使用すれば、
濃度の高い深い調子が出やすい事になります。

しかし、確かに、軟らかい鉛筆の調子は、深い強い暗さが出ますが、4B・5B・6B等で
線を多く重ねていくと、粉が浮いたようになり、それ以上の調子が乗りにくくなることがあります。
このような場合は、一旦、HB等の少し硬めの鉛筆のタッチをその上にかけて
粉を抑えるように落ち着かせると、更に深く濃度が出ます。
必ずしも軟らかい鉛筆だけで濃い色を出せるという訳ではありません。

そして、鉛筆の硬度の違いは、単純に濃淡の表現だけではありません。
[PR]
by hiratsukadessan | 2010-10-27 03:18 | デッサン技法