カテゴリ:デッサンの用語( 8 )


平塚デッサン塾は今月からスタジオプレーンに場所を移します。
少しスペースが広くなりますので、今までより大きい画面で制作できるようになります。
今まではB3サイズのスケッチブックを基本としていましたが、今後は参加者の方々とご相談の上、
漸次B2パネルでの制作に移行したいと思っています。


鉛筆デッサンは、画用紙の上に多くの線を重ねて描き込み、仕上げて行きます。
線を重ねるとどうしても画用紙は少し延びてきます。時間をかけて描き込むうちに、
線の多い部分とそうでない部分とに画用紙の状態の違いが表われて描きづらくなることがあります。
また、細部の微妙な変化まで描き込む場合に、画用紙そのものの弾力性に加え、
固定されていない画面の微妙な弾力が、鉛筆の細かいタッチを載せにくくする事があります。

これらは、画用紙を水貼りすることによってかなり解消されます。

水貼りとは、一旦、画用紙全体に水を含ませ、用紙が延びた状態で木製のパネルに固定します。
画用紙が乾燥すると、用紙全体が張って適度なテンションが得られ描きやすくなります。

必要なものは、水貼り用パネル、画用紙、水貼り用ガムテープ、刷毛、です。


水貼り用のパネルは、小割で組んだ枠にベニヤ板を打ち付けたもので、
画材店で様々なサイズが市販されています。
鉛筆デッサンで使用する一般的なサイズは、B2、B3、木炭紙大、です。

市販されているパネルの価格は、私の周辺では、B2サイズで700円台から1400円台までと、
かなり幅がありますが、鉛筆デッサンの水貼りに使用するものは低価格の品で問題ありません。
一応、歪みなどがないか確認してください。

もちろんパネルは手作りでも構いませんが…
板だけですと、板そのものが反ってしまうので、枠で板を固定する必要があります。


画用紙は、B2パネルに水貼りするには、B2サイズの画用紙を購入すると、
パネルより一回り大きくなっていますので、
画用紙でパネルを包み込むようにして、水貼り用ガムテープで固定します。


水貼り用ガムテープとは、郵便切手のように、片面に、濡らすと粘着性が出る接着剤が付いている
紙製のテープです。
水分に対して、画用紙と同じように伸縮するので水貼りにはこれを使用します。
画材店で購入できます。色や幅など種類がありますが、初心者は白色を使うと失敗しても目立ちません。
あまり幅広いものは扱いにくいので、2センチ幅程度のもので良いと思います。


水貼り用の刷毛などを使用して、画用紙の「裏面」全体に、たっぷりと水を塗ります。
塗り残しができないように、できるだけ平均的に、画用紙全体に水を含ませ、
用紙にしみこむまで、そのまま少し置きます。

水分が画用紙にしみこんだら、(このとき用紙が少しデコボコしても心配ありません。)
表返して、パネルに合わせ、画用紙の周囲を折り込んでパネルの枠に重ねます、
画用紙は既に延びていますから、無理に引っ張らず、自然に折り込む事が大切です。
特に角の部分を、ていねいに折り込んでください。
それから水貼りガムテープで留めていきます。

ガムテープを四辺それぞれの長さより少し長めに切って、水を切った刷毛で糊面を濡らし、
テープの幅の半分くらいをまず画用紙に接着してから、残りの部分をパネル枠に接着します。
長い辺から始めたら二本目も長い辺、短い辺からなら二本目も短い辺、というように
対辺をセットに進めた方が、キレイに貼れます。


テープを貼り終えても、用紙が湿っている間は画用紙はデコボコしているかもしれませんが、
ほとんどの場合は乾燥すればぴんと張りますので心配いりません。
完全に乾くまでは水平な面に置いてください。
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by hiratsukadessan | 2011-04-02 13:28 | デッサンの用語
クロッキーでは、動きによって変化するかたちを観察することによって、
対象となるモデルの構造や、かたちの特徴をつかむ事を基本とします。
デッサンとの違いは、動きやポーズの違いによる全体のバランスの変化の観察にあります。

かたちの「バランス」とは、具体的には、各部分の、全体に対する大きさ、全体の中での位置になります。

これを正しく捉えていないと、全体としてのかたちや動きが、狂ってしまうことになりますので、
細部に囚われず、大きく全体を観察することが大切です。
これは当然、デッサンの場合にも同じですが、クロッキーでは、短時間の作業で、
修正などの時間が少ないため、更に注意が必要です。

何枚か描いて目が慣れてくると、同じ時間でも余裕が出て来て、ある程度細部の描き込みも
できるようになってきますが、
常に細部にこだわらず、まず全体のバランスを見て捉えていくということを、
しっかりと意識するようにします。


クロッキーでも、補助線を使用する事は有効です。
簡単にさっと、目安になる線を入れながら全体のバランスを見て行くことにより
早く適切にかたちを捉える事ができます。
例えば、人物であれば、両肩を結ぶ線、首や頭部、身体の中心軸、正中線など、
部分の位置関係や角度、大きさの目安を確かめる線を入れながら、観察すると良いでしょう。

このような補助線などは最後まで残っていても構いません。
気になるようでしたら、補助線は少し弱めになるように線の強弱を工夫しましょう。

基本的に、クロッキーの場合は、余分な線、間違った線なども、練りゴムなどで消す事はせずに、
必要な線を上に載せて進めていきます。これには時間的な問題もありますが、
細部や画面の仕上げにこだわらずに大きく観察し描写するための方法でもあります。


デッサンのように、ゆっくりとかたちを測って位置を決めてから線を入れていくというのではなく、
クロッキーでは、アタリを取るとしても簡単に、素速くポイントを押さえて、描いていきますので、
観察しやすいように、どの部分から描き始めるのかも重要になります。

特に人物の場合、必ず頭部から描き始めるという癖のある人が多いですが、
これは少し考え直すべきです。
頭部や顔には、目が行きやすいものですが、全体のバランスを捉えるという点から考えると、
場合によっては、例えば、肩を先に決めて、頭部をその後で描き入れたほうが
大きさや角度を正確に取りやすいとか、
全身を画面に適確に納めるためには、腰の位置から描いて行く方が良いことも、
背中のラインや、両足の位置から描き始めた方が良いこともあります。

全体的に観察するためにどこから画面に描いて行くのが適切かは、ポーズや角度によって変わってきます。
時間が短いからこそ、冷静に、まず対象の全体を観察してこれを見極める事が大切です。


様々なポーズを描写することは、作品のヒントや題材をみつけることにも繋がると思いますが、
いずれにしても描く事によって観察するのが目的ですから、
画面を調えるようなことは考えずにどんどん手を動かして描いて下さい。
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by hiratsukadessan | 2010-12-29 02:47 | デッサンの用語

12月25日の平塚デッサン塾は、2010年の締めくくりとして、
スタジオプレーンにてささやかな懇親パーティーを開きました。
その前に、全員で順番にモデルになり、クロッキーを行ないました。


クロッキーとは何か、時々聞かれることがありますので書いておきます。

一般的に「デッサン」は、静止している対象を長時間かけて観察し、描写していくものを言いますが、
「クロッキー」は、人物や動物など、動きのある対象をモデルとして、短時間で描写する方法です。

人物の場合は、5分~20分くらいの、静止ポーズをとってもらうことも多いですが
当然ながら動物にはそのような事は頼めないので、動いている自然な姿を観察し、
動きの中から、素速くポーズを捉えて、描写します。
どちらの場合も、一枚に時間をかけて描くのではなく、色々なポーズを、何枚も、
短時間で描いて行きます。

クロッキーで、対象の様々なポーズを様々な角度から観察し描写することによって
対象全体の実感をつかんで、より正確に把握することを目指します。

技法としては、通常、デッサンのように「調子」で表現するのではなく、
主に「線」を使用して描いていきます。
陰影を入れてはいけないということではありませんが、短時間に全体を捉えるために、
線の強弱や抑揚などを工夫して、かたちや動きの特徴を描写します。


デッサン同様、クロッキーでも、作家が、自分の作品制作の資料など、何らかの目的を持って
行なう場合は、その目的に応じて部分に絞った描写を行なう場合もありますが、
基本は、まず対象(モデル)の全体を描写し、動きやかたちのバランスを、正確に捉えることです。
(これがしっかりとできなければ、作品制作に役立つ部分描写を行なう事も難しいでしょう。)

つまり、クロッキーでは、画面に、対象の全体を描くことが基本です。
できるだけ、自分の使用する描画用紙いっぱいに、対象全体が大きく入るように描きます。
部分がはみ出してしまったり、逆に、余白が大きくなりすぎたりしないように、
適切な大きさで画面いっぱいを使って描くということです。

これは、結果として、素速く全体のバランスを捉える観察力をつけることに繋がりますので、
最初はうまくいかなくても、適切な大きさで全体像を描けるように努力してください。
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by hiratsukadessan | 2010-12-29 02:35 | デッサンの用語
鉛筆デッサンを制作していくとき、また仕上がったデッサンに対して論評するようなとき
【調子】という言葉を多く使います。
デッサン用語としての【調子】は、「今日は足の調子が良い」とか「パソコンの調子が悪い」
…のように、物事の具合、コンディションを表す際に使う「調子」の意味ではありません。
どちらかというと音楽で「調子が外れる」とか「調子が高い」などと使う用法に近いかと思いますが、
デッサンで【調子】と言うと、鉛筆などで描いた、グレーの濃淡、明暗など、色の階調の状態・様子を意味します。
(【色調】という言葉がありますね…)

【調子】を取る…は、
描こうとするモチーフについて、色の濃淡や光による陰影などを、観察して捉え、描写する事を言います。
「そろそろ調子を取ってみよう。」とか「この辺の調子が取れていない。」などのように使います。
前者は、画面の構図や、モチーフの大きさ、大まかな形のアタリなどが決まったところで、
次の段階として、明暗を観察して描き込みましょう…という意味、
後者は、ある部分の、明暗や色の濃淡の観察・描写が、不充分だという指摘です。

【調子】を入れる…という言い方もあります。
これは、画面に明暗や濃淡を描き込むという意味です。
上(調子を取る)と、よく似た使い方で「調子を入れてみよう。」とか「調子が入っていない」などと言います。

「~を取る」がモチーフの観察に主体を置いているとすれば、「~を入れる」は
画面に描き込む作業に主体を置いた言い方ですが、その表すところは同じ行為と言えます。

【調子】が足りない…明暗や濃淡の表現が不充分だという意味。
グレーの色数が少なく、階調が表現できていない場合や、
または描き込みが不足していて全体的に濃度が足りないなどを意味します。

【調子】がきれい…
明暗や濃淡の階調が幅広く、さらにグレーの色数が豊富であり、明暗濃淡の関係が正しく捉えられ、的確に描き込まれていると、美しさが出て来ます。

…上記のような使い方をします。

鉛筆デッサンは、モノトーンですべてを表現しなければなりません。
モノトーンの表現力を高める為には、いかにグレーの色数を多く、階調を幅広く細かく表わすことができるかが大変重要です。
つまりデッサンに於いて【調子】の表現は、非常に大切だということになります。
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by hiratsukadessan | 2010-10-03 01:14 | デッサンの用語
●はかり棒

デッサンの制作過程では、モチーフのかたちに対する自分の思い込みや観念的な見方に気づくため、また正確な形を把握するための方法として、しばしば【はかり棒】を使って位置関係や大きさの割合などを確認します。

デッサン塾では、長めの鉛筆を使ってこの練習をしますので、はかり棒をわざわざ準備しなくても大丈夫です。
でも、鉛筆では、その太さのために使いづらいこともありますので、はかり方の手順がわかってきたら、専用の【はかり棒】を用意すると、もっと見やすくなるかもしれません。

【はかり棒】は、商品として画材店でも販売されています。
市販品には、目盛りのついた太めの金属棒と針金状の細い棒が二本セットになって、角度も測れる凝ったものも作られていますが、はかり棒で測る作業は、精密な計測とは違いますので、棒に刻まれた細かい目盛りを見てしまうようなことはオススメできません。
はかり棒は、単純にまっすぐな【棒】だけで、充分だと思います。

イザとなると、身のまわりになかなか適当なものがみつからないかもしれませんが、もし次のような条件に合う手頃な【棒】があれば活用してください。

下端を持って立てても撓ったりしないしっかりした素材で、できるだけ均一な太さ(1〜2ミリ程度なら理想的)の、歪みのないまっすぐな【棒】であれば、なんでも構いません。
長さは25〜30センチ程度でしょうか。色々な角度で使いますので、あまり長いとあちこちに引っかかり使いにくいです。

はかり棒の使い方については、また改めて書きたいと思います。少しお待ちください。


●デスケール

多分【デスケール】は商品名かと思いますが…ハガキサイズ程度のアクリル板で、マス目の入った透明な窓の周りを黒い枠が囲っている…と書けば伝わるでしょうか。。
画用紙の規格サイズと同じ比率の窓が作られた枠です。
この窓の中に、画面を分割するように細いラインが入っています。
昔は、糸と厚紙などで手作りしていたものですが、現在は正確な比率で見やすく作られた製品が売られている、その商品名です。

私は、これは必ずしも必要ではなく、むしろ間違った使い方をすると、なかなか形の取り方が理解できない原因になることもあるので、注意が必要だと思っています。
もちろん有効な使い方もありますので、使ってはいけないという意味ではありません。

この道具は、目の前にある空間や立体を、画用紙の中にどう納めるのか、奥行きのある3Dの世界を、2Dのシルエットに置き換えて、平面的な構図を考えるという、視点の変換作業に役立ちます。
この枠を通してモチーフを見ることは、画用紙の比率の枠内にどのように納まるかのイメージを確かめる手がかりになります。

ただし、これに頼って形を測る作業まで行おうとすると、狂いが出てきます。
枠内の分割線などが、一見精密に見えるため、これを通して見える比率などを信じ切って描こうとしてしまうのは危険です。

実際は、デスケールの持ち方の違いによる、ほんの僅かの角度の違い、また、自分の目とデスケールとの位置関係の、ほんの僅かな違いによって、枠と、枠を通して見えるものとの関係はかなり変化します。
従って、デスケールを持ってモチーフを見る度毎に、分割線や枠線とモチーフとの関係は変化すると言っても大げさではありません。
これに気づいて目と手の位置を常に正確に保ちながら形を見ることが可能であれば、デスケールによってかたちをとることも可能と言うことになりますが、実際にはそれは非常に困難な作業であり、
また、何よりも、このような方法では、自分の目で正確に比率や位置関係を見極められるようになるための適切なトレーニングにはなりにくいのです。

少し長くなりすぎましたが、このような点に注意しながら、立体を平面に置き換えて画面に納めるという視覚の変換プロセスの補助として使用するのであれば、デスケール(手作りも含め)は、意味のある道具のひとつだと思います。
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by hiratsukadessan | 2010-09-30 04:22 | デッサンの用語

●画用紙

次に画用紙についてです。
今のところデッサン塾ではB3サイズのスケッチブックを使っています。
特に高価な水彩紙などのものではなく、シリウス紙など、一般的な「画用紙」のスケッチブックをご用意いただいています。
目の細かい製図用のケント紙は、線を重ねにくいので通常のデッサンには向きません。
また、薄い用紙のクロッキー帳は用途が違いますので間違えないでください。

鉛筆デッサンは線を重ねて描き込むので、ある程度の厚さのある用紙でないと、描き込むに従って用紙が伸びてきたり、毛羽立ったり、逆につるつるになって線が乗りにくくなったりしてしまいます。
しかし高価な厚手の水彩紙では、用紙表面の凹凸が粗いため細かいタッチが使いにくかったり、スケッチブックの場合特に用紙の弾力が大きすぎるために鉛筆の調子の変化が出にくい事もあります。

経験を積んで、色々な表現を試す段階になれば、画用紙も色々なものを使い分けてみると良いと思いますが、最初の段階では、用紙表面の凹凸が比較的細かく(細目)、厚口〜中厚口の画用紙が適当ということになります。

スケッチブックですと用紙の種類は限られてしまいますが、用紙を木製パネルに水貼りして使えば色々な用紙を試すことができます。

スケッチブックで描くのと比べ、パネルに水貼りした用紙は、描き込みを重ねても伸びてしまう等の変化が少なく、用紙のテンションにより適度な抵抗感が得られるので細かいタッチの変化も表現しやすくなります。
大きなサイズで長時間かけて描く場合ほど、この違いが大きく出てきますので、基本が身についてきたら、パネルに画用紙を水貼りして時間をかけて制作してみると良いかもしれません。
じっくりと描き込む鉛筆デッサンは、パネルに水貼りした画用紙で制作するのが、いちばん描きやすいと思います。

木炭デッサンではカルトンに用紙をクリップで止めて描きますが、鉛筆は木炭より堅めで線が細いため、カルトンに止めた画用紙は少し不安定で線が乗りにくく、鉛筆の重要な技法であるタッチの変化を使いにくいと思います。
しかし初歩の段階で大きな形のつかみ方やはかり方などを身につける際には、あまり細かい描き込みなどは必要ありませんから、もしお持ちのカルトンをご使用になりたい方はそれで始められても結構です。
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by hiratsukadessan | 2010-09-30 04:06 | デッサンの用語
非常にご無沙汰致しました。
心を入れ替えて更新していきたいと思います!

手始めに、デッサンに必要な用具について、少し詳しくご紹介していきます。

平塚デッサン塾では鉛筆デッサンを行っています。
ご準備頂く用具は、鉛筆と練りゴム、画用紙(※)、鉛筆を削るためのカッターナイフですが、
その他、はかり棒、デスケール、羽根箒、紙ヤスリなど、初心者の方は特に必要はありませんが、お持ちの方はご自由にお使いいただきます。
これらの用具について順番に書いていきます。


●鉛筆

まず鉛筆ですが、デッサン用の鉛筆は、画材店で扱っている、硬度(H、F、HB、B…)の幅のあるものを使います。
平塚デッサン塾では、2H~6Bまでを一本ずつ用意していただきます。

チャコールペンシルとかコンテペンシルなどは鉛筆型の木炭やコンテで、鉛筆とは違いますので間違えないようご注意ください。

鉛筆は多くのメーカーから出ていますが、(ステッドラー・三菱ハイユニ・ファーバーカステルなど)メーカーによってそれぞれ少しずつ違いがあります。
硬度についても、例えば同じ2Bでもメーカーによって硬さが違いますし、色合いにも微妙な違いがあります。
色合いは、一本の線を引いただけではわかりにくいですが、描き込んだ作品を比べてみると、青っぽいとか茶色っぽいとかいう違いがあります。

これらの違いは、どれが良い悪いと言うことではなく、描く人の好みにより、なんとなく描きやすいとか描きにくいというような「感じ」が出てくるものです。
最初にどれを選ぶかは、それほど深く考えなくても良いと思いますが、硬度の使い分けを身につけるために、まずは同じメーカーの製品で、2H〜6Bを一本ずつ揃えて始めてください。


●カッターナイフ

デッサンでは文字を書く場合に比べて短時間にかなり多くの線を描くことになるので、鉛筆の削り方も、文字を書くときとは少し変えて、芯を長めに出すように削ります。
そのために、ナイフを使って好みの削り方をします。手頃なカッターナイフで構いませんので鉛筆と一緒に用意してください。


●練りゴム

練りゴムは、デッサン鉛筆を置いている画材店なら扱っています。
これもいくつかのメーカーから出ていて、それぞれ特徴があるようですが、練りゴムは鉛筆よりも消耗が早いので、気になるようなら何種類か試すつもりで、あまりこだわらずにまず使い慣れるようにしましょう。

デッサンでの練りゴムは、描いたものを「消す」為の道具ではなく、白い線を描き加える、白い調子を作るための画材…として使いますので、プラスチック製の四角い消しゴムでは代用できません。
練りゴムテクニックも重要になってきますので忘れずに用意してください。

指先につまめる程度の大きさに丸めた練りゴムで、画面を軽く叩くようにしながら少しずつ鉛筆の色を落としていく、練りゴムの先を細く尖らせて、または薄く線状にして、白い線を描くように使う、少し大きめにまとめた練りゴムを円柱形にして、ローラーを転がすように画面の広い面積の鉛筆の調子を明るくする・・・等々、練りゴムの使い方は数多くあります。実践と工夫で身につけていってください。

練りゴムは、使っているうちに、鉛筆の粉を含んでだんだん黒くなるのはもちろん、弾力が失われて引っ張っても伸びなくなる、べたべたと指や画面に着きやすくなるなど変化してきます。
そうなると、画面の鉛筆の取れ方も悪くなりますので、新しいものを使いましょう。
古くなった練りゴムを無理に使っていると、突然画面に粘り着いてしまったり、鉛筆の色を取り去るつもりが、逆に黒い斑点を着けてしまいしかもそれがなかなか取れなくなる…などの困った事態に至る危険があります。

がんがん描き込むタイプかそうでもないか、また手指の状態など、使う人の条件により、練りゴムの寿命はそれぞれ違いますので、そろそろかなと思ったら新しいものを用意しておくことを忘れないでください。
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by hiratsukadessan | 2010-09-30 03:50 | デッサンの用語
実寸を計ることではなくて、画面を構成するモチーフの形や位置を、
描く視点から見た比率を捉えること。

モチーフの形のポイントとなる箇所を探し、これを手がかりに、
はかり棒や鉛筆その他の簡単な道具などを利用して、
縦横の比率、水平垂直線との関係、他のモチーフとの比較、など、
色々な比率をはかります。

これは、あくまでも目で見てかたちを捉えることを補助補強するための作業であり、
計測した数値を元にして図面を描くような作業とは違います。
従って、細かい部分まで全て「計って」決めようとすると、
却って不正確なデッサンになってしまいます。

しかし、デッサンの基本としてとても大切な作業なので、
「はかる」ことを無意識に行えるようになるまでは、
意識的に、繰り返し行う必要があります。

慣れないうちは、どんな風に何を計ればいいのか、ピンと来ないかもしれませんが、
まずは、手当たり次第に、あちこち比較してみて、
どういうところをどのように計れば、画面にモチーフを描くための手がかりが得られるのかを
みつけて行きます。

この作業によって、思い込みや観念的な観察を修整して、
形を冷静に客観的に把握する物の見方を身につけ、
複雑な形や、繊細な形の変化を、見極められるようにしていきます。

経験を重ねていくと、素速く的確にポイントをみつけられるようになり、
必要な箇所を適切に「はかる」事ができるようになります。
それは、客観的な観察力がついてきた結果なので、
はかることは、目で見たかたちの「修正」より、「確認」の意味が大きくなっていきます。

具体的な「はかり方」については、ページを改めて書きます。
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by hiratsukadessan | 2010-04-28 00:25 | デッサンの用語