輪郭線(1/4)…輪郭線の使用

白い紙の上に、かたちを描いていこうというとき、どのように始めるかは様々な方法があると思いますが、
描き始めはかたちの輪郭(シルエット)を捉えることから…という方法が最も多く一般的なのではないかと思います。

(デッサンの始めの作業は、構図を決めることですが、その事については別に書きます。)

まず紙の上のどこにどんな大きさでどんなかたちを描いていくのか、
シルエット的なかたちを捉えて輪郭線で描くところから入り、
その線を目安にして、観察を進め、描写していくのが基本的な取り組みです。

しかし当然ながらまだこの段階では対象への観察は充分ではありません。
これから時間をかけて観察していくスタート地点ですから、
正確なかたちや微妙なかたちの変化、細部と全体とのバランスなどは、
この段階ではまだ見えていないと考えるべきです。

従って、この段階で描く輪郭線は、
そのあとに観察を重ねる過程で見えてくるものを描き込みやすいように、
また、修正すべきところを見つけた時にできるだけ直しやすいように、
更に、その上に表現して行く調子を重ねやすいように、
できるだけ大まかなラインを用いて、やわらかなタッチで、細部は省略して、
しかし、大きな長さの比率や、大切なポイントの位置など、全体的な割合に関するところは
できる限り正確に捉えるように工夫して描きます。

最初のうちは、どうしても細部が目に入り、気になってしまい、細かい部分を描きたくなるかもしれませんが、
これを省略して大きく捉えるという見方を身につけるのが大切なことなのです。

まず完全な輪郭線を描いてから、陰影を入れていくのではありません。

内側の面の変化が、輪郭部分に繋がっていくのですから、
輪郭を正しく捉えるためには、輪郭内のかたちの正しい観察と描写も必要ですし、
つまり陰影の観察も同時進行で全体の観察を深めて行き、
最終的に、全体の正しいかたちをつかんだときに、正しい輪郭部分の表現が完成する…
ということになります。
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by hiratsukadessan | 2010-10-22 01:29 | デッサン技法